2020年5月4日
キッチンの換気も有効に活用しましょう。
時節柄、色々な方へ換気の話をするケースが多いのですが、うちは隙間だらけで、換気しなくても大丈夫という方が結構いらっしゃいます。
あながち間違った話ではないのですが、隙間風の侵入により、隙間換気の機能が発揮されるのは、室内と屋外の温度差が大きい冬場などに起きる現象です。
外が暖かくなり、室内との温度差が小さくなると、圧力がかからなくなり、余程の強風でも吹かない限り、家に隙間があってもあまり換気には役立ちません。
隙間の大きい古い家でも、夏場に家を空けて帰るとムッとしたり、暑いからといって窓を開けても風が入ってこないのは、温度差が少ないからです。
こんな時に、何気に有効なのがキッチンやバス・トイレの換気扇です。
2005年以降の住宅に設置されている換気システムは、一応計算上、2時間に1回の換気量が求められています。(気密が悪いと十分機能しません)
一方で、キッチンの換気は、機種にもよりますが、1時間強運転していると、400m3~600m3の排気量があり、30~35坪程度の家であれば、1時間で1回~2回分の空気が入れ替わる計算となり、窓を頻繁に開けずとも同等以上の換気が出来ることになります。
電気代は、概ね1時間あたり数円で、例え1ヵ月間、回し続けても500~600円位で、トイレやバスの換気は、せいぜい50~60円程度です。
冬場なら気になる暖房費のロスも、これからの季節はほとんど関係ないかと思います。
換気扇を運転する場合は、換気の設置場所を密閉せずに、家中の扉やドアを解放するとより効果的です。
自宅での自粛が求められ、コロナの予防対策に何かとご苦労されていると思いますが、過度な消毒や殺菌は皮膚や呼吸器・神経系にも悪影響を及ぼす場合があります。
鬼は外ではありませんが、ウィルスやその他の空気中に含まれる有害物質を外に追い出して、キレイな空気の中で暮らすのも有効な手段ですので、良ければお試し下さい。
※ 気密性の高い弊社の建物の場合は、換気の排気量が大きいと室内に負圧が生じ、換気の空回り状態が起きる場合がございますので、リビングなどの窓を1センチ程度で構いませんので開けて下さい。お出かけになるの場合は2階の窓やトイレの窓でもOKです。
- 高橋一夫