2019年5月8日
木部と断熱部の表面温度の違いがわかる
内断熱の最大の欠点として、何度か紹介している構造や金物部分の熱橋(ヒートブリッジ)ですが、なかなか目に見えないこともあり、正直わかりにくい部分でもあります。
先日、築10年位のとあるツーバイメーカーで建てたという知り合いのお宅へお邪魔した時に、ちょうどサーモカメラを持っていたので、撮らせていただきました。
大分暖かくなり、あまり差が出ない時期ではありますが画像を通してみると、壁や天井の構造部分の木と断熱部の温度の違いがご理解いただけると思います。
この温度の違いが、冷暖房の効率や体感温度の違いにもつながるのですが、怖いのが寒い冬や暑い夏に、温度差が大きくなり、10万分の2ミリという大きさの水蒸気が、冬は室内から外へ・夏は外から室内へと移動することで、条件によって目に見えない壁の中で、結露が頻繁に発生するということなのです。
詳しくは、過去の記事を添付させていただきましたので、興味のある方はご覧いただきたいのですが、外断熱の場合は、構造の外側で断熱工事をするために、このように木材と断熱部がハッキリわかるような画像にはならず、ほぼ一定の壁表面温度になります。
画像は、エアコンのない自宅リビングの壁表面の温度ですが、ご覧の通り青い部分が窓となり、その他はほとんど一定だということがおわかりいただけると思います。
外断熱と内断熱は、体感温度に2℃から3℃違うとよく言われますが、理由は簡単で断熱や気密が連続するのが外断熱で、構造上、途切れ途切れになってしまうのが内断熱ということになり、内部結露という課題は今でも解決しないままなのです。
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