2021年9月1日
電気代の計算方法
今回は、ややこしい話を書きます。結論だけ見て頂ければわかるように表にしましたが、エアコンを使った場合の光熱費の計算法についてです。
【計算するための仮定】
◆室温設定 : 20℃
◆外気温設定 : -5℃(真冬想定)
◆延床面積 : 30坪≒約100m2 ⇒ 外皮面積(外に面している面積は約3倍で300m2と仮定)
◆UA値 : 0.45[W/m2K]
⇒エアコンを24時間つけたままにして室温を維持するための電気代を計算します。
【計算方法】
◆1時間当たり建物の熱損失量・・・
UA値×外皮面積×温度差=0.45×300×(20-(-5))≒3,375[W/時]
◆1ケ月の熱損失総量・・・
3375×24時間×30日≒2,430[kW/月]
◆この熱損失をエアコンで賄うためには・・・
(COP=5のエアコンだと1の電力で5の熱量を出せる。)
2430÷5≒486[kW/月]
◆電気代を仮に27円/kWhとすると、1か月のエアコンだけの電気代は
486[kW/月] ×27[円/kWh]=14,580円
※これは設定温度やドア・窓の開け閉め、換気有無や種類等、諸条件によって変わるので、あくまでも計算値です。
※照明器具や家具、エコキュート、換気などは含めません。
【家の気密性能を加味した計算】
ここでは、『UA値×外皮面積×内外温度差』ではなく、『(Q+C)×床面積×内外温度差』で算出します。
「UA値とQ値の換算」、「C値って何?」は過去の記事をご覧ください。
ちなみにC値2.0とは、昔設定されていた次世代省エネ基準の北海道の基準値です。これ見るとC値2.0というのが如何に足りないかというのがお分かりいただけると思います。気密は大事です!
加納
- 加納貴志