2018年1月7日
発泡ウレタン断熱には、猛毒イソシアネート!
2年ほど前から、シックハウスや化学物質過敏症の患者さんの方々と色々と意見交換させていただいておりますが、よく香害についての話が出てきます。
香害=香りによる害は、ようやく、最近マスコミなどでも取り上げられるようになってきましたが、消臭剤や芳香剤・柔軟剤などによる化学物質による、健康被害が急増しています。
こうした製品には、洗剤などにも義務づけられている、家庭用品品質表示法にも該当しないため、原材料の表示義務はなく、業界の自主基準により一部表記されているだけに過ぎず、身体に有害な物質がどれほど含有されているか消費者には、明示されていないのが現状です。
しかし、ほとんどの製品に海外では非常に規制の厳しいイソシアネートという物質が含まれているのです。
臭いを閉じ込めるというマイクロカプセルの主成分がイソシアネートで、この物質が非常に有害だというのですが、日本では規制どころか、ありとあらゆるウレタン製品に含まれ、実質、何の規制もなく使用されているのです。
詳しくは、こちらのサイトを含め、イソシアネート危険性とでも検索していただければ、色々でてきますので関心のある方は調べていただればと思います。
ということで、前置きが長くなってしまいましたが、私がお伝えしたいのは、住宅の断熱材としても利用されているウレタン系の断熱材や塗料の健康に与える影響です。
成形品の断熱材は、危険性は少ないようですが問題は現場で発泡する断熱材です。
建築業界では、ホルムアルデヒドなどの規制物質が含まれていないということで、無制限に使える安心な資材となっており、最近では、気密や断熱性能を上げるために、壁や小屋裏にウレタンを発泡させる断熱工法も多く見受けられるようになってきました。
おそらくは、業者の方もウレタンの主成分がイソシアネートということも、イソシアネートがどれだけ危険な物質かもわからずに使っているのが、現実ではないでしょうか。
私も以前までは、万一火災になったら有毒なシアンガスが発生する位の認識しかなく、グラスウールなどの繊維系断熱材と比較すれば、隙間なく断熱できるので、施工法を間違えなければ内断熱には適した断熱と思っていました。
しかし、ウレタン工業会 安全の手引きをじっくり読み、考え方が一変しました。
詳しいコメントは何かと差し障りがあるので、控えさせていただきますが、家中がイソシアネートに囲まれた住宅で、果たして健康な暮らしが実現できるだろうかというのが、現在の率直な思いです。
あとは、ユーザーの皆さんの個々の判断におまかせしたいと思いますが、片方の世界では危険な物質とされ、片や建築の世界では安全となっているこの国の矛盾に憤りを感じる今日この頃です。
ウレタン断熱の採用を検討なされている方は、くれぐれもご注意下さい。
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