2017年11月7日
窓開けは換気の王道ですが・・・。
室内の空気中には、目には見えませんが、おびただしい量の化学物質やハウスダストが含まれており、呼吸による二酸化炭素や湿気なども含め、健康のためにも、常時換気する必要性があります。
換気といえば、王様は何といっても窓開け換気です。
四季を通じて人が心地よさを感じられる状態の時には、窓を全開にして開放的な暮らしをしたいものです。
実際に、昔の日本では家の中に誰も居なくても平気で窓を全開していたお宅はけっこうありました。
しかし、何かと不用心な現代において、たとえ在宅時にでさえ、気軽に窓を開けられなくなってきているのが現実ではないでしょうか。
しかも、窓開け換気は非常に気まぐれで、日本の気候を考えた場合、天気が良くても風が強かったり、風がほどよくても雨が降っていたりと、気象条件は変化し、人が心地よく感じられる日数や時間帯は全体の1割程度しかなく、ホコリや虫などの侵入や、共働きなどで日中も不在になりがちな生活環境の中で、室内の空気を常に新鮮な状態に保つには、窓開け換気は不向きになってきたのです。
このように、窓開けは風向きや窓の数・位置によって、かなり換気効率が変わってしまうということも理解しなければなりません。
また、花粉や黄砂、最近話題となっているPM2.5の問題もあり、これらの物質を除去した上で綺麗な空気を取り入れる事も必要な時代になってきたのです。
よく、燃焼型のファンヒーターの注意書きには、1時間に1度必ず換気してくださいとありますが、実際どれだけの方が、換気しているでしょう。
窓を一面だけ2.3分開放しても、ほとんど意味はなく、かといってそれ以上の換気は、折角暖まった室内の温度を下げてしまうので現実的ではありません。
計画換気の重要性をご理解いただければ幸いでございます。
※ こうした話をすると、たまに家は隙間があり、自然換気が働くから大丈夫という方もいらっしゃいます。いつも、隙間(漏気)による自然換気量について説明させていただきますが、隙間換気は室内外の温度差が大きいと換気の作用が働きますが、温度差がないと、風がないと窓を開けても空気は動かず、ほとんど換気の作用は働きません。つまり、自然換気が作用するのは、基本的には冬期間や春・秋の外気温が下がった夜間に限られるということもご理解下さい。
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