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若い世代の方々へ!家賃以下でマイホーム!の罠

弊社で家を建てられるお客様は、家に対して明確な目的を持って、家造りに取り組むお客様が多く、家族の健康や家の耐震性や耐久性を左右する、気密性や断熱性・換気・通気などの基本性能においても、強いこだわりをもって、当社を選択していただくケースがほとんどです。

もちろん、間取りを検討する上でも、生活導線や家族のコミュニケーション・収納計画・内装や外装・換気やエアコンの選定まで、様々考慮して計画を進めます。

しかしながら、驚く事にいまだに家を衝動買いする人々は非常に多いのが現実です。

弊社では、建売分譲は基本的に扱っておりませんが、建売やマンションを購入する多くの方々は、衝動買いしたというか、させられたというべきか、あまり深く考えずに購入してしまうケースが圧倒的に多いのです。

マンションや建売の販売現場では、お客様が衝動買いしたくなる環境をもっともらしく演出し、営業マンは、言葉巧みに即決を促します。

パワービルダーの建売やマンションの販売手法は、即日申し込み~1週間から2週間以内の契約が大原則です。

こうした進め方は、ローコスト系の注文住宅でも同様で、僅か2、3回の打ち合わせで契約まで進めてしまうケースがほとんどです。

なぜかと言えば、それ以上の時間をかけると、結果的にお客様に考える時間を与えてしまい成約率が極端に下がるのが、売る方でも分かっているので、多少強引にでも話を進めていくのです。

お洒落な外観やインテリア・憧れのパーティキッチンに目を奪われ、今だけの特別キャンペーン・家賃以下のマイホーム!消費増税前・史上最低の低金利などのセールストークに一気に引き込まれてしまうものです。

そして、マイホームが欲しいという気持ちが強ければ強い時ほど、その物件でいいのか・その家でいいのか・目に見えない構造は大丈夫なのか・住み心地は快適なのだろうか・光熱費は負担にならないだろうかなどの重要な事でさえ、営業マンの「〇〇ですので大丈夫です。ご安心下さい」という安易な言葉で納得してしまうものなのです。

特に、若い世代の方々は、現在支払っている家賃を無駄だと考え、この国の老後の不安もあって、出来るだけ早い時期にマイホームを取得したいと考えている方々が非常に多く、家賃以下あるいは家賃並みで買える物件にと目がいきがちです。

こうした、ある意味、堅実ともいえる考え方そのものは、あながち間違ってはいないのですが、ことマイホームとなれば、基本的には生涯暮らす訳で、気に入らないからといって、賃貸の様に住み替えることは出来ないということを十分検討した上での判断が必要なのです。

住宅ローンの他に、固定資産税や都市計画税・家が大きくなり増加する光熱費・修繕費やメンテナンス費用など、目に見えないコストも考慮しなければなりません。

特に、住んでみないとわからない住み心地やその家の光熱費、使い勝手や家族が増えた場合の収納スペース、家の耐震性や耐久性・将来の資産価値・借入先の選定やローン種別の検討などなど、勉強しなければならないことは山ほどあります。

身体が丈夫で健康な若い世代の方は、多少の暑さ・寒さは問題ありませんが、人間誰しもが年老いていくのは必然ですので、免疫力が低下する老後のこともリアルに考えなければなりません。

こうした話をすると、マイホームを検討している方に水を差す様で恐縮ではありますが、単に見た目の価格や表面的な仕様だけで、マイホームを取得した方々は、後々、数多くの不満やストレスを感じながらの生活を強いられるケースが多く、様々な要因によって、時には家庭崩壊を招いてしまうこともあるということを理解する必要があります。

実際、新築後10年以内で売りに出される中古住宅は圧倒的に分譲住宅が多いのが現実です。

建売やローコスト住宅が、全てダメだとは申しませんが、マイホームの購入は、家の良し悪しや性能の違い・35年後も快適に住み続けられる家なのかどうかを見極める知識と目を養ってからでも遅くはありません。

家は、生涯で一番高い買い物であり、一生一代の大事業でもあるということをご理解いただき、家づくりを進めていただきたいと思います。