2022年8月3日
住宅ローンの金利適正を整理してみました
これまで4回にわたって住宅ローンの金利について書きました。今回最終回です。
1回目 「ローン金利は上がるのか?」
2回目 「変動金利が上昇するという場合、2種類あるのをご存じですか?」
3回目 「変動金利は怖い、全期間固定は高い、だから10年固定!?」
4回目 「本気で金利が上がった場合の変動金利の返済額を計算してみた」
ではフラット35はダメかというとそうでもありません。独断と偏見を含みますが、各金利の商品を選ばれる人の適正(向く人向かない人)の一覧を整理してみました。
〇(向いている) | ×(向いていない) | |
変動金利 | □月々、総額の返済を低く抑えたい方 □多少の返済額の増減は許容できる方 |
■早い段階で金利が上昇する可能性があるとお考えの方 |
全期間固定金利 | ◇金利の動きにビクビクするのが嫌な方 ◇今後金利がそれなりにあがる可能性があるとお考えの方 ◇健康に不安があり、団体信用生命保険に加入できない可能性がある方 |
◆返済を少しでも減らしたいというお考えの方 |
一定期間固定金利 | △固定の期間内(例10年)で返済の全部、もしくは大部分を終える予定の方 △この期間中に支払金が一定であることを重視される方 |
▲借入期間が35年をベースにお考えの方 |
一番大きなフラット35のメリットは団体信用生命保険が必須ではないということでしょうか。ご自身で入られている保険で万が一の時に住宅ローンを手当できるのであれば、必ず団信セットの変動金利よりもメリットがあるかもしれません。
(※団体信用生命保険;万が一ローンの名義人になにかあった場合にローンが無くなる保険で、一般的なローンは加入が義務付けられます。一般団信であれば金利の上乗せもありません)
ちなみに一定期間固定や変動金利の最長は「40年(一般的なローン期間は35年)」ですが、全期間固定にはフラット50という商品もあります。完済年齢は変わらないので、主に若い方の優良な住宅が対象になりますが、こういうのもメリットですよね。
- 加納貴志