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気密と断熱は両輪

省エネ住宅にしても、ゼロエネルギーハウスにしても、ベースとなるのが高レベルな気密施工と確かな断熱施工なります。

どちらが欠けても、性能が発揮されないばかりか、住み心地や光熱費はもちろん、家の耐久性にまで影響を及ぼしますので、この二つの性能は、両輪となります。

しかしながら、1999年に制定された、次世代省エネ基準では、義務化ではないものの、寒冷地のC値(隙間面積)の目安は2.0以下と明記されておりましたが、3年後に義務化となる改正省エネ基準では、不可解なことに基準が削除されました。

削除されたのが、原因か否かは分かりませんが、現在、どこのハウスメーカーでも、断熱性能を表すQ値やUA値は盛んにアピールしていますが、肝心のC値の重要性を認識し、実際に現場に反映させ、気密検査を実施し、気密保証しているメーカーは非常に少なく、将来様々な問題が発生するのではないかと非常に心配しています。

暖房で暖められた空気は、自然の摂理で上昇しますが、気密が悪いと隙間から、外部へ逃げていくのはご理解いただけると思います。

気球に熱が溜まり浮力が生じるのは、隙間がないからで少しでも隙間があれば、その機能は発揮されません。

要するに、建物上部の隙間から、暖められた空気が逃げていくと必然的に、温度差換気の作用が働き、床下や壁の下の部分から、冷たい外気が室内へ流入し、足元が寒い家となり、室内上下の温度差が大きく不快なばかりか、25℃位にしないと暖かさを感じない為に、自ずと暖房費の負担も大きいものになります。

一方、気密性能が1.0以下の家は、隙間からの空気の流入は非常に少なく、20℃位で十分な暖かさが得られ、上下の温度差や部屋間の温度差も少なく、光熱費も抑えられます。

さらに、気密性能の低い家は、温度差換気により、計画的な換気に不具合が生じ、換気過多や換気不足など、換気不良の大きな原因となります。

通常、一人あたりの必要とされる新鮮な空気量は、1時間あたり30立米とされ、2時間に1回の割合での換気量を確保するのが、一般的ですが、計画どうりの換気性能が発揮されるには、気密性能は1.0以下が望ましく、これ以上の隙間があると、換気のショートカットなどいわゆる経路のみだれが生じてしまうのです。(冬場は換気過多・その他の時期は換気不足)

折れたタバコや穴のあいたストロー・掃除機のホースの継ぎ目に隙間があれば、機能しないのと同じ様に、隙間がある家は、換気をつけても、動くのは排気口周辺の空気だけで、家中の空気をすみずみまで綺麗にするという換気本来の目的を果たすことは難しいものとなります。

そして、理解しなければならないのが、温度差換気が働くのは、温度差の激しい冬期間のみで、その他の季節は、よほど風が強い日はともかく、隙間があっても、空気は動かず、換気作用が働くことはないのです。

真夏日に窓を開けても風がなければ、空気が動かないのは、こうした理由です。

※ 空気の汚れは目に見えないので、なかなか換気が計画どうりに機能しているかわかりませんが、モデルハウスには、二酸化炭素の濃度計を設置しております。お客様の来場状況によっても変動はありますが、常時、室内の推奨濃度とされる1000PPM以内に収まっており、しっかり換気されているのがわかります。(外気の濃度は400~450PPM)

昨今、換気のトラブルが急増しておりますが、換気は家の気密性能と大きく関わってくるのですが、理解している造り手は非常に少なく残念でありません。

現代の省エネ住宅において、気密性能は、家の耐久性を左右する内部結露にも影響を及ぼすために、断熱材の厚さ以上に重要で、気密検査の実施は必須となります。

どちらのメーカーで建てるにしても、最低でもC値は2.0以下、出来れば1.0以下にする必要があります。

くれぐれも高気密もどきの住宅は選択しないようご注意ください。