今回は、『断熱性能と疾病の改善率の向上』のレポートをご紹介いたします。<br /><br />（近畿大学・岩前教授の研究チームは2002年から2008年にかけて、住ま<br />いの「居住者健康性」に対する影響を明らかにすることを目的とした調査<br />結果を発表しています。）<br /><br /><br /><img src=”http://samidare.jp/m-seino/box/se1.jpg” border=”0″><br /><br /><br /><br />【2002年～2008年の間で新築住宅に移転した人を対象にアンケート調査<br />を行い、最終的におよそ２万人の協力を得ました。<br />　上図はこの調査の中で最も重要な結果で、横軸は新しい住まいの断熱性<br />を表します。断熱グレード３・４が現在の住宅性能表示基準における断熱<br />等級３・４に相当します。<br /><br />　４は平成１１年に制定された、現行の次世代省エネ基準レベルです。５<br />は、等級４よりも高いレベルの性能で、平成２４年基準相当の住宅です。<br />　縦軸は、転居前にそれぞれの症状を感じていた人を100％として、その<br />人たちのなかで、新しい住まいになってから症状が出なくなった人の割合<br />を示しています。<br /><br />　症状が出なくなったのですから、健康改善と言えます。統計的に有意で<br />あった全ての症状の結果において、新しい住まいの断熱性能が高いほど、<br />健康改善効果が高いことが明らかに示されています。住宅断熱性が居住者<br />の健康に大きく関与していることが明白になった画期的なデータです】<br /><br /><br /><br />この研究の成果によって住宅の高断熱・高気密性能は、省エネで地球環境<br />を保全できると言う視点とは、全く別にむしろ健康を守り医療費を削減する<br />ためには、高断熱・高気密住宅が必要である、と言うことが強調できるよう<br />になりました。<br /><br />　断熱・気密性に優れた快適な住宅性能は、昔から言われ続けてきたような<br />人間の病気に対する耐性を弱めるという誤解や特に子供たちに対する「断熱<br />性能は軟弱な子供や孫を作るのではなく、人間が健康を維持するために必須<br />の条件である。」と言えるようになったのです。<br />””