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文化財調査で不思議に思うこと

現場レポートでも紹介していましたが、多賀城で建築するお客様の文化財の掘削作業が始まりました。

「史跡の街・多賀城」は、画像の様に埋蔵文化財包蔵地が、市内の広範囲(約1/4)にわたり区域指定されております。

オレンジが特別史跡、水色の地域が埋蔵文化財包蔵地です。

建築予定地が埋蔵文化財包蔵地内にある場合には工事着手60日前までに届出をしなければなりません。

建物等の構造・規模により届出だけで済む場合もありますが、地盤の改良や補強工事が必要な場合は、工法にもよりますが、掘削調査が必要となります。

来月20日位まで掘削調査がかかるようですが、万一重要な埋蔵物が発見されると工事はストップし、本格的な調査となり費用も原則所有者の負担となります。

文化財で、いつも思うのは、例えば地盤が弱くても、改良工事をせずに通常の基礎だけの場合は、届け出だけで済むということです。

文化財は国民の財産というのは、理解できますが、家が建ってしまえばその後の調査は基本的に不可能なわけで、地盤改良する場合には調査が必要だというのは何か矛盾を感じてしまうのです。

多賀城ほどではありませんが、隣接する岩切や利府・その他の地域でも、文化財包蔵地は点在していますので、不動産購入や建て替えの場合には、頭に入れておいていただければ幸いです。