2019年6月4日
タワーマンションの是非
以前、開催したパナソニックでの住まい塾セミナーの質問コーナーで、参加していたパナソニックの営業マンからこんな質問を受けました。
「私は戸建て派なのですが、妻がマンション派で、どのように説得したら戸建てになるでしょう?」
という、何とも悩ましい質問がありました。
戸建て・マンションとも、それぞれメリットもあればデメリットもあり、双方を全て出し合って、現状の生活ばかりでなく、子どもや自分たちの将来の事を様々リアルに想定して、選択するしかないと思うのですが・・・。
拙著「外断熱が家族を守る」の中でも、当初、書籍の中でも紹介しようと考えていたマンションについての話がありました。
結局は、家の話でもなく、ページ調整の関係で、お蔵入りにしましたが、もし、マンション購入を検討なさってる方は、一つの情報として頭の片隅に置いていただければ幸いです。
こうした情報は、大手デベロッパーがスポンサーであるメディアでは、なかなか取り上げられることはありませんが、マンションの高層階には様々な危険が潜んでいます。
業界歴の長い人間は、大体知っている話ですが、マンションの場合、高層階になればなるほど、妊婦の流産率が高まり、1.2階で住んでいる方に比べ、6階以上に住まわれる方は3倍以上、10階以上になると何と12倍も、流産比率が高まることはご存知でしたか。
さらに、小さなお子さんの成長にも色々な問題が生じるようで、精神的に落ち着きのない子供になったり、きれやすく凶暴になったりとか、逆に鬱になりがちになったりというケースが多いのも、業界では暗黙の常識です。
その他にも、アトピー疾患の比率が高いとか、低体温症になりがちで、免疫力が落ち、病気になりやすいとか、様々な報告が出されています。
2年ほど前にも、マンションの高層階に住む人は低層階に住む人に比べ、心筋梗塞などで心臓が止まった後に生き延びる割合が低いとする研究結果が一部で報道されました。
心停止で病院に運ばれ、生きて退院できた割合は、1~2階の4.2%に対して、3階以上で3.2%、16階以上で0.9%、25階以上ではゼロだったそうです。
これは、あくまで心停止になった場合のデータですが、心停止ではなく脳疾患や心疾患で倒れた場合はどうでしょう。
生存率はもちろん、後遺症や回復状況など様々な面で、差が生じることと思います。
10年ほど前に、島根大学の中尾教授らのグループが調査したデータによると、平均寿命も、戸建てに比べマンションの高層階に住む方は、9年も短いとの調査結果が公表されました。
理由は簡単で、マンションの造りはコンクリートと鉄骨ですが、欧米のマンションは外断熱が多いのですが、日本の場合はほとんどが内断熱のため、素材の熱伝導率が高いために、その冷輻射によって、知らず知らずの内に人間の体温が奪われて、体に変調をきたしてしまうのです。
海外で、高層建物は、オフィスかホテルというのが、一般的で、法律で高層マンションに対して、何らかの規制が設けられています。
例えば、イギリスでは、育児世帯は4階以上に住まないように法規制されており、何の規制もない日本とは、家の断熱同様大きな違いがあります。
これ以上の話は、何かと差し障りがあるので、控えさせていただきますが、ご興味のある方は、「高層マンションの危険」とかのキーワードで検索してみて下さい。
恐ろしくなるような記事がたくさん出てくるはずです。
人口減少を解消するために、出生率アップの対策が様々な形で、議論されておりますが、こうした問題は、まず表面化されることはないのです。
なぜでしょう・・・?
拙著「外断熱が家族を守る」の中には、マスコミでは紹介されない内容も、紹介しており、住まい塾でも、家づくりの隠された真実をお伝えしています。
世の中には、様々な力がはたらき、私達には、知らされていない真実がたくさんあります。
それは、単に家づくりの問題だけではなく、日々の生活や暮らしに関連する食や医療の話や、政治や経済・外交などの分野にいたるまで、多岐に及びます。
つまり、私達は単に、売り手側の情報やマスコミで流される情報をも鵜呑みにせず、考える力と真実を見抜く力を養っていかなければならないのです。
そして、結局は自分・家族の健康も資産も、自分で守るしかないという現実を理解しなければならないのではないでしょうか。
いずれにしても、新婚さんやお子さんが小さいご家庭の方は、マンションの高層階には住まない方が、賢明だということをお伝えしたいと思います。
昨今、仙台でもタワーマンションの広告やチラシをよく目にします。高層階からの眺望は、確かに憧れるかもしれませんが、毎日の暮らしの中で、上にいけばいくほど何かとストレスになるのも現実です。
また西日の当たる角部屋などは、強烈な日射によって、後悔している人も結構多いのです。
上に行けば行くほど風が強くなるということも考慮が必要です。洗濯物やお布団を干すのも困難で、窓開けにも気をつけなければなりません。間取りにもよりますが、窓を開けている時に、玄関ドアを開けると風が抜けてしまい場合によっては、ドアが風によってもっていかれ予期せぬケガや事故になる場合も少なくないのです。
私も、若い時分にマンションに4年ほど暮らしていましたが、11階建ての11階でしたが、夏は非常に暑かったのと、湿気によるカビの発生や臭いがひどかったように記憶しています。
そして、何よりエレベーターの昇り降りの際に、タイミングが合わないと急いでいる時やトイレが近い時・荷物の多い時には大変で、見知らぬ人との密室でいるのも、何かと大きなストレスを感じながらの生活でした。
マンションには、マンションのメリットもあり、買うなとは申しません。
せめて買うなら4階以下ではないでしょうか。
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