2018年10月14日
カナリアたちの叫び
TV朝日系の各局で、社会や地域の抱える課題や問題に、焦点をあてたドキュメンタリー番組を、独自に製作して、全国で放送されているテレメンタリーをご存知でしょうか。(テレビドキュメンタリーの略)
この「カナリアの叫び」は、北海道のHTBにて作成され、今週水曜日の深夜に東日本放送でもオンエアされた番組です。
内容は、化学物質過敏症に苦しむ患者さんの様子や国の対応など、様々な視点からこの病気の現状を伝えています。
ちなみに、カナリアは、炭鉱での毒ガス早期発見のための警報として使われていたことから、化学物質過敏症の人は、普通は、気付かない微量の化学物質に反応して、有害性を人々に伝えてくれることから現代の「カナリア」と言われていることから、この番組名になっています。
化学物質過敏症については、社会的にも大分認知が進み、8月にもNHK東北支局で特集番組が組まれ、大きな反響によって全国放送されたばかりです。
通常、民放では、関連商品のスポンサーに配慮してこうした番組は、タブーとされ、なかなか放送されることはありませんが、深夜の時間帯とはいえ全国ネットで放送された背景を私達は真剣に考えなくてはいけないと思います。
いつ、だれが、発症してもおかしくないこの化学物資胃過敏症の潜在患者は700万人とも1000万人とも言われ、近い将来国民病になるという見方をしている識者が多くいらっしゃいます。
現在、花粉症が、現代の国民病として、都市部では3人に1人が罹患しているとされていますが、化学物質過敏症は、ひとたび発症すると有効な治療法もなく、日常の生活が送れなくなるほど厄介な病で、病気の与える深刻さは、花粉症の比ではないのです。
症状のない方や、家族や知人にCS患者がいない方にとって、関心のうすい問題だと思いますが、それぞれが持つ化学物質に対しての許容量をまちまちで、ひとたびオーバーすると、ある日突然発症するのが、この病気の怖いところです。
そして、初めのうちは化学物質過敏症とは気づかず、病院にいっても、疲れや寝不足・更年期などと間違われ、誤った薬を処方され、さらに病が悪化する方も少なくないのです。
現在、日本には専門医は非常に少なく、有名な病院は、どこも何か月待ちの状態で、診断法も治療法も確立されていない現状です。
ご自身はもとより、ご家族や未来ある子ども達のために、他人事とは思わずに、この病をとらえていただきたいと切に願う次第です。
ユーチューブでも、この「カナリアたちの叫び」が、紹介されていましたのでご覧いただければ幸いです。
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