2018年9月23日
中古住宅は既存不適格住宅で資産価値はない?
国が、既存住宅の流通促進を図るための事業者や購入者の優遇税制や改修費用の補助金制度によって、リフォーム済み中古物件が、結構な価格で販売されています。
これは、住み替えや老健施設への入居あるいは、相続によって取得した物件を中古買取業者に売却し、業者がリフォームして販売するというビジネスモデルです。
比較的、立地条件がいい地域で販売されることもあって、郊外に高い価格で新築するよりは利便性の高い市街地で暮らしたいというユーザーもいるので、成り立っている事業とも言えます。
しかし、そのほとんどは最低でも築20年位は経過した住宅となり、耐震性や断熱性など、十分な検討が必要です。
スケルトンにして、耐震性や断熱性を高めた物件ならいざ知らず、多くの物件は外装や屋根を塗装し、内装や設備を新しくしただけのいわばお化粧をし直した家だという認識も必要です。
既存不適格住宅というのをご存知でしょうか。
既存不適格とは、建築時には適法に建てられた建築物であって、その後、法令の改正や都市計画変更等によって現行法に対して不適格な部分が生じた建築物のことを指しており、現在で言えば、宮城県沖地震を受け改正された昭和56年の新耐震基準施行前の建物です。
また、阪神大震災後の2000年にも、地盤調査の義務化や耐力壁の配置・ホールダウン金物設置など、様々な改正も施行されたことを考えれば、それ以前の建物も既存不適格ということになるのです。
ご存知の方も多いと思いますが、2015年省エネ基準が改正され、現在は猶予期間ですが、2020年には義務化となります。
つまり、中古住宅のほとんどが、2年後には既存不適格住宅ということになってしまうのです。
築20年以上の中古住宅の断熱性を考えると、省エネ性や快適性はもちろん、住む人の健康面においても多くの問題点を孕んでいると思います。
もちろん、物件の中には良質な物件もあるかもしれませんが、5.6年で建て替えの予定があるなら、いいかも知れませんが、20年も30年も住みたいと考えているのであれば、正直言って、お薦め出来ないというのが、率直な思いです。
新築をお薦めしているのではなく、住んでから寒さや暑さがひどい・結露やカビが発生する・換気が悪い・光熱費がかかるということで、売ろうとしても、良くても土地値でしか売れない可能性が多分にあるということを是非頭に入れて、ご検討いただきたいと思います。
尚、弊社のソーラーサーキット並びに外断熱の家につきましては、20年以上も前から、すでに新省エネ基準を大幅にクリアしておりますので、ご安心下さい。
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