2018年6月2日
家の中に浮遊するカビの量
うっとうしい梅雨の時期がもうすぐやってきます。
梅雨といえば湿気。湿気と言えばカビということで、楽しい話ではありませんが、紹介させていただきます。
カビは日常生活の中で私達が呼吸とともに吸い込む代表的なアレルゲンです。
それでは、どのくらいの量のカビ胞子を吸い込んでいるのでしょう?
実際に住宅に浮遊しているカビを調べてその量を推察した記事が産経新聞に掲載されていましたので、転載させていただきます。
調査したのは都内所在のP宅と、埼玉県所在のQ宅の戸建住宅2軒。それぞれ1階のリビングで、空中浮遊菌を測定する機器「エアーサンプラー」を用いて、1立方メートル中のカビ数(cfu=コロニーとして検出された数)を測定したそうです。
季節ごとに3回ずつ測定し、春夏秋冬それぞれの平均カビ数を求め=グラフ、浮遊カビの年間推移を推察し浮遊カビは夏に多くなる傾向にありましたが、一般にカビが少ないと考えられている冬でも無くならず、部屋に浮遊し続けていることが分かります。
年間を通じたカビ数はP宅で平均510cfu/m?、Q宅で平均970cfu/m?でした。一般的な住宅の空気中には、30~2000 cfu/m?のカビが浮遊していると言われており、両住宅とも標準的なカビ数と言えるようです。
人が1回の呼吸で吸い込む空気の量(換気量)は安静時で約0.5Lで、この呼吸を1分間に18回程度繰り返します。これを元に計算すると、1時間で約540L、24時間で約1万3千L(=13m?)の空気を吸い込んでいることになります。
P宅の浮遊カビ数から人が吸い込むカビの数を計算してみると、1日で約6600cfu、1年間では約240万cfuとなることが判ります。
Q宅では1日で約1万3千cfu、1年間で約460万cfuとなります。外出時間によって、吸入カビ量は前後しますが、日常的に吸い込むカビ胞子の多さが伺えるのではないでしょうか。
もちろん、吸い込んだカビ胞子の全てが体に吸収されるわけではなく、また、カビはダニに比べれば、アレルギーへの感作性は低いですが、調査結果のようにカビは通年して浮遊しており、日常的に吸い込み続けるアレルゲンであることが分かります。
多くの人は人生の大半を自宅で過ごします。部屋の浮遊カビ数が慢性的に高い状態では、長期間で吸引するカビを吸い込む量は膨大になります。
そして、カビが繁殖するということは、必然的にダニも繁殖しやすい環境となります。
様々あるアレルギー症状ですが、、一番大きな原因は、ダニの死骸やフンとも言われています。
日常の清掃を心掛け、湿度を抑え、自宅の浮遊カビ数を減らすことは、結果的にダニの繁殖も抑えることになり、アレルギー症状の悪化や発症も抑えますので、是非参考にしてみて下さい。
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