2021年1月24日
薬剤を使わない防蟻工法「ターミメッシュ」
弊社では、薬剤を使わずに物理的にシロアリの屋内への侵入をブロックする、環境にも健康にもやさしいノンケミカルの防蟻工法「ターミメッシュフォームシステム」を15年以上も前から標準で採用しており、良質な天然乾燥のヒノキを土台へ使用することで、完璧とも言える防蟻対策を実施しています。
案外知られていませんが、シロアリは、光や風には滅法弱く、外部からの侵入はほとんどないので、シロアリを直接目にするのは浸食された木材などの内部というのが一般的です。
屋内へ侵入するほとんどが、地中からの侵入となり、昨今のべた基礎の家では、床下のコンクリートの継ぎ目や、配管部の隙間、断熱材を蟻道にしての侵入です。
そして、ひと度侵入すると、身を隠しながら土を運び、自身でトンネル(蟻道)を形成しながら、餌(木部)を求め、次々と土台や柱を食い散らします。
こういう話をすると、シロアリは大変な悪者に聞こえますが、自然の生態系の末端にいるシロアリは、自然界においては貴重な栄養源でもあり悩ましい側面もあります。
また、シロアリにとって、木材は主要な栄養源ですが、シロアリが木材を食べることで、森林の枝葉を分解し土に返すという重要な役割を担っており、もしこの世にシロアリがいなければ、森林は、木々や枝葉で覆われてしまい大変な自然災害を招いてしまうのです。
さて、現状の防蟻工法では、薬剤の塗布や注入木材の使用が、一般的ですが、環境や健康への影響も十分考慮しなければなりません。
昨今、防蟻薬剤の環境や人体への影響を考慮して、毒性の高い薬剤は使用禁止となり、低毒性の防蟻剤が使用されていますが、基本は農薬という認識が必要です。
現在、多くのハウスメーカーで採用しているホウ酸系の防蟻剤とて、目薬にも使用されているので安心とされていますが、保証期間は概ね5年となっており、10万~15万円の費用をかけて、5年毎に再施工を実施する方はほとんどいないのではないでしょうか。
被害を発見する多くは、シロアリの群飛時期の春先に役割を終えた羽蟻を、庭先や室内で発見し、多額の費用を要する補修工事をして、薬剤の散布・塗布をするのが通常のパターンです。
しかし、この羽蟻を発見できる群飛の期間は、僅か2.3日で、その後は風に乗って飛んでいくので、なかなか発見出来ずに、被害に気づかすに拡大していくので、シロアリは厄介なのです。
つまり、長期間にわたり、シロアリの被害を防ぐには、薬剤では、効果的にも費用的にも無理があり、物理的に侵入を防ぐか、定期的に床下を点検するしかないのです。
そうした中、ソーラーサーキットの家は、薬剤を使用しない物理的防蟻工法を採用し、住む人と環境にも配慮したターミメッシュフォームシステム(TMFS)を採用しています。
TMFSは、基礎の外断熱材はもちろん、床下のべた基礎内の配管回りにいたるまで、シロアリが侵入できない網目の細かなステンレスメッシュを敷設する事で、薬剤に頼らずして物理的にシロアリの侵入を防ぐ画期的なシステムで平成12年に導入して以来蟻害はゼロで、これまでの実績から保証も20年受けられることになりました。
室内の温熱環境を向上させるために、従来の床下断熱から基礎断熱を採用するハウスメーカーも増えてきましたが、基礎断熱の欠点とも言える、断熱材からの侵入に関しては考慮されていないケースが多くみられ非常に心配です。
基礎外断熱の蟻害対策は、温暖化が進む現代において非常に大事なポイントで、今や日本全国に生息しているヤマトシロアリのみならず、家屋に大きな被害を及ぼす加害性の強いイエシロアリの蟻害は東北でも報告されています。
こうした現状において、長期にわたり防蟻性能が維持され、人体に影響がないノンケミカルの防蟻システムTMFSは、自然の生態系を守る意味においても最良の防蟻工法といえるのです。
ご不明な点などございましたら、何なりお問い合わせ下さい。
- 高橋一夫