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再エネ賦課金の値上げに思うこと

嬉しいニュースではありませんが、再生可能エネルギー発電促進賦課金が、5月からアップするようです。

「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」は、太陽光発電などの再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で買い取ることを国が保証する制度ですが、電力会社が買い取る費用を電気を利用する方から、賦課金という形で集めるもので、スタートした時点では、1Kwあたり0.22円でしたが、年々増加し、この5年で10倍に上昇しました。

平成24年度- 0.22円/kWh 66円/月
平成25年度- 0.40円/kWh 120円/月
平成26年度- 0.75円/kWh 225円/月
平成27年度-1.58円/kWh 474円/月
平成28年度-2.25円/kWh 675円/月

平成29年度-2.64円kWh 792円/月

※ 電気・ガス・灯油併用の標準家庭で、月平均300kW(月7,500円程度)の電気使用の場合

上記は、標準家庭の試算ですが、賦課金は、電気の使用量に対して賦課されるので、電力使用の多いオール電化住宅の場合、この3倍から4倍の金額となり、お客様によっては5倍位の負担となる訳です。

つまり、最低でも年間2万円~お客様によっては5万円位の賦課金を負担しなければなりません。

再生エネルギーを促進し、原発への依存を抑制するために、スタートした買い取り制度でしたが、当初のシュミレーションでは、付加金のピークは2030年で、kWあたり、2.61円とされていました。

それが、わずか6年でシュミレーションを上回り、kWあたり2.64円となり12倍となった訳です。

家庭用は10年、産業用などの全量買い取りは20年の買い取り制度ですが、このペースで推移していくと、毎年増え続け、近い将来、kWあたり5円を超えるのは必至の状況で、国民にとって、負担は大きく、今後大きな社会問題に発展しそうな予感がします。

このような話をすると、太陽光パネルを設置いる方が、バッシングを受けそうですが、家庭用の太陽光の賦課金比率は、全体の僅か6%で、大半の部分は、産業用の太陽光発電で、82%の比率となっています。

つまり、低金利を背景に高利回りの太陽光発電に、投資目的で、個人投資家や企業が、メガソーラーを設置した部分が賦課金の大半を占めているということです。

何かと差し障りがあるので、これ以上の言及は避けますが(汗)、この問題は単に賦課金のみならず、原発の再稼働にも、微妙に関係してくるので、何とも悩ましい問題なのです。

これまでは、環境とはいいつつも、投資用に導入されていた感の強い太陽光でしたが、今後は、災害時のライフラインも含め、エネルギーコストの上昇リスクも考慮し、私達自身の生活防衛という観点から、太陽光発電の設置を考えていかねばならない時代になってきたのではないでしょうか。