2015年12月10日
湿度について
寒さに加え、乾燥が気になる季節となりましたが、湿度についてちょっとおさらいさせていただきます。
私達が、日常の生活において湿度と呼んでいるのは、空気が水蒸気を含む事の出来る量に対し、その時点で含んでいる水蒸気の量の割合を示したものです。
例えば、20℃の空気には1立米あたり、17gの水蒸気を含む事が出来ますが、5℃の空気には7gの空気しか含む事が出来ません。
つまり、温度は5℃で湿度が70%という場合、5℃の空気中には(7g×0.7=4.9)となり、4.9gの空気を含んでいるという事になります。
その空気を、そのまま室内に取り入れたと仮定すると室温が20℃だった場合、(4.9÷17=0.288)となり、湿度は計算上28%となるわけですから、過乾燥になってしまうという事。
実際には、一度に空気が入れ替わる訳ではなく、計画換気により概ね2時間に一回の割合で空気が入れ替わり、日常の生活の中で発生する(炊事や洗濯・人の呼吸や汗・植物や食べ物など)、水蒸気によって、多少湿度は上がります。
しかし、ファンヒーターなどの水蒸気の発生しない暖房を使う高気密・高断熱の家では、室温20℃・湿度40%以上を常時キープするのは、かなり難しいのも現実です。
つまり、ここが大事なポイントなのですが、
「高気密・高断熱の家は乾燥すると聞くのですが、大丈夫ですか?」
という質問を受ける事がありますが、24時間計画換気によって新鮮な外気を常時室内に取り入れ、かつ水蒸気を発生しない暖房によって家全体を暖かくする高気密・高断熱の家では、乾燥気味になるのはある意味必然な事だという事です。
多くの方は、ある程度の乾燥は徐々に慣れて快適に過ごせるようになりますし、良質な空気環境の実現によって、アトピーやアレルギー・喘息などの症状も改善したという話も数多くいただきます。
しかしながら、喉の弱い方や風邪・インフルエンザの予防を図る為にも、ある程度の湿度はキープしたいというのも当然の話で、何とか室温20℃・湿度40%を心がけていただきたいと思います。(特に寝室)
また、湿度が低いと体感的に1~2℃寒く感じる為に、ついつい設定温度も上がり気味になるので省エネという観点からも注意が必要です。(室温が上がると比例して湿度もまた下がる)
画像は我が家のキッチンカウンターの上に置いてある加湿器ですが、最近は大分お洒落な加湿器がいろいろ売られているようです。
健康で快適に暮らす為に、冬季間は上手な加湿器の利用をおすすめいたします。
また洗濯物の室内干しや濡れたタオルをかけたり、観葉植物に多めに水をやったりとお客様の暮らしに合わせいろいろ工夫してみてはいかがでしょうか!
ちなみに我が家では、冬期間は入浴後の浴室は、換気扇をかけずフルオープンにして湿気を室内に拡散しています(笑)
また、内装に塗り壁やエコカラットなどを採用しているお客様は、壁に霧吹きで水分を含ませたりするのも有効な手段ですし、土間に水を撒いたりもしています。
いろいろな工夫をしながら、その家なりの暮らし方を楽しむのも、大東の家の大きなメリットですので、外断熱の家の暮らしの達人!めざしてチャレンジしてみて下さい。
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