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屋根裏の結露にも注意

築年数の経過した住宅の天井には、相当の割合でシミが出ています。

シミの原因のほとんどは雨漏りか小屋裏での結露なのですが、築年数の浅い、新築住宅でも同様の被害が生じています。

ただ、よほどの結露でなければ、被害に気付くのは、最低でも5.6年先というのが一般的で、なかなか早期に発見するのは難しいのです。

なぜならば、通常、内断熱の天井裏には、吸水性の高い断熱材が敷きこまれているので、たとえ結露しても断熱材が水分を吸収してしまい、なかなか被害に気付かないケースが多いのです。

そして、気付いた時には、木材はカビだらけで、屋根の下地は、腐れボロボロになっているのです。

小屋裏での結露を防止するには、室内の水蒸気が小屋裏に侵入しないように、天井部分の気密性を高めなければなりません。

もし、気密や換気性能が不十分で、水蒸気の大量発生を招く、ファンヒーターで暖房し、物干しをしたり、過度に加湿器をつけると、湿度も高くなり、小屋裏での結露の危険性は益々高くなります。

そして、小屋裏の結露は、冬ばかりでなく、エアコンで部屋を冷やすことで生じる夏型結露も発生するので、エアコンの設定温度は注意が必要となります。

さらに、小屋裏の湿気を出来るだけ溜め込まない為の、換気や通気も必要になります。

何の対策もしない場合、天井断熱の小屋裏温度は、40℃を超えるケースが頻繁におとずれますので、逆転結露がいとも簡単に発生してしまうのです。

築10年以内の建物で、画像のように屋根裏の下地が、ボロボロになっている建物は、珍しくも何ともないという認識が必要で、防湿・気密を徹底しなければ、室内と小屋裏との温度差によって、非常に高い確率で、内部結露は発生しているのです。

そして、こうした被害が発生しても、雨漏りならいざ知らず、結露被害の場合には、欠陥にも瑕疵にも該当せずに、全て自己責任となってしまうのが、現状の法律です。

小屋裏での結露を防ぐには、屋根も外断熱にして、冬も夏も室内との温度差をなくすことが、最適で確実な方法なのです。

左の画像は、屋根外断熱の建物ですが、右側は屋根断熱といっても、垂木間断熱で結局は内断熱で、どうしても、熱橋の影響を受け結露が起きやすくなりますので、くれぐれもご注意ください。