2019年6月8日
二酸化炭素濃度計のモニター報告
二酸化炭素濃度計については何度か紹介していると思いますが、空気の汚れはもちろん、換気の状態が確認できる言わば空気の守り役です。
先日、10年ほど前に自宅を建てていただいたY様から、ご自分の家のCO2濃度が確かめてみたいというお話がありましたので、お貸ししていたのですが、FBに詳細な報告記事をアップしていただきましたので、転載させていただきます。
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『二酸化炭素濃度』
お借りしている二酸化炭素濃度計で各部屋で測定を行いました。いくつかご紹介します。以下の数字の単位は [ppm] です。
(1) リビング:帰宅時は約500ですが,その後700~800程度に上昇して飽和傾向を示します。
(2) 私の部屋:通常ドアを開けたままで作業をしているので,高くて800程度ですが,ドアを閉めて30分経過すると1,000に上昇し,危険な状況に陥ります。
(3)寝室:写真で示した通り,就寝時に500前後からスタートして,2~3時間程度(?)で800,朝起きた時点で1,000オーバとなり,眠気を誘うレベルに。これでは,快適な目覚めは難しいかも。
他にも測定してみましたが,オープンな環境では特に窓を開けなくても700~800~900程度でした。当然のことですが,窓を開けて換気すると一気に低下します。
今までは感覚的にしか把握できなかった二酸化炭素濃度について定量的に評価でき,非常に勉強になりました。
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Y様は、某大学の教授でもあり、非常に見識も高いのですが、こうした詳細なレポートは流石だと思います。
このCO2濃度計には、数値ごとの危険レベルが表示されていて、1,000PPMを超えると危険となっている関係上、先生のレポートには危険と書かれていますが、実際はそう心配しなくていい数値です。
CO2濃度は、5,000とか10,000とかのレベルになると、体調に異変を感じますが、学校の教室の衛生基準でも、生徒によっては、眠気を生じて集中力が散漫になってくる数値と言われる1,500となっています。
ちなみに、寝室が朝に1,000PPMを超えるのは、私の家でも同様で十分許容範囲です。
人は、眠っている間、呼吸からも皮膚からもCO2を排出しているために、空気中の濃度は上昇していきます。
問題は、起床後に寝室を離れ、この状態が解消するかで、また眠るときに、正常値に戻っているかどうかということです。
換気が機能していれば戻るし、機能していなければ高いままということで、空気の汚れとともに換気機能が発揮されているかの目安になるのです。
皆さんにお伝えしたいのは、築10年以上経過しても、こうしたCO2濃度に収まっているのは、換気性能を左右する気密性能の劣化がほとんどない弊社の外断熱の住まいだからこその結果でもあります。
新築時でも、気密が悪かったり、3種換気だったりすると、常時、室内のCO2濃度を1000PPMに抑えるのは、正直困難です。
そして、普通の家では、室内外の温度差が少なくなり、隙間換気の働きづらくなるこれからの季節は、起床時の寝室のCO2濃度は、3000PPMとか5000PPMを超えているケースも珍しくありません。
この位のレベルになると、朝スッキリ起きれなかったり、ぼ~としたり、頭痛がしたりする場合がありますが、おそらくは、空気の汚れも結構、影響しているのではないかと思います。
現在、ソーラーサーキットを建てていただいたお客様には、CO2濃度計を進呈しておりますが、検討中のお客様で、ご自宅のCO2濃度が知りたいという方は、無料でレンタルいたしますのでお気軽にお申し付けください。
Y先生には、今後も、季節ごとのレポートをお願いしましたので、真夏や冬のレポートが楽しみです。
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